阪急交通社(大阪市)が実施したカニのブランドに関する知名度ランキングで、福井県でとれたズワイガニのオスを指す「越前がに」が全国トップに輝いた。
ランキングは2022年8月、ウェブ上で全国の成人男女を対象に行い、561人から回答を得た。その中で、全国9種類のブランドを示し、それぞれを知っているかどうか尋ねた。
「越前がに」「松葉がに」の2強体制
1位の「越前がに」の認知度は75%。4人に3人が知っているということだ。
2位は山陰地方で水揚げされる「松葉がに」で知名度67.0%。調査を見る限りでは、1位の越前がにとともに、3位以下を大きく引き離した。
石川県産のズワイガニのオス「加能ガニ」は6位、富山県のベニズワイガニ「高志の紅ガニ」は8位で下位に沈んだ。
ランキングがどれだけ実態を正確に反映しているかは分からないが、調査の上では「加能ガニ」「高志の紅ガニ」と「越前がに」の知名度に10倍前後の開きがみられる。ちょっとやそっとで逆転できるとは思えない差だ…。
2強以外は「その他大勢」?
インターネット検索の世界では、多くのユーザーが上位3、4番目に表示されたサイトまでしか見ないと言われる。
その心理を今回のランキングに援用すると、カニと言えば「越前」か「松葉」で、それ以外は「その他大勢」ぐらいの認識が大勢を占めている可能性がある。もっと、根本からブランド化の方法を見直さないといけないかも知れない。