帝国データバンクによると、イセ食品(東京)のグループ会社、富士たまご(静岡県富士宮市)は2022年11月30日、東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請し、開始決定を受けた。同じくグループ7社が東京地裁へ民事再生法の適用を申請して開始決定を受けた。今後、簡易再生手続きへ移行する。
帝国データバンクによると、富士たまごは16年6月に設立。20年5月から本格的に養鶏事業を始めた。約130万羽のニワトリを飼育し、中部地方向けに「森のたまご」などを生産し、22年1月期の売上高は43億円だったらしい。
負債は22年1月期末時点で約109億円。債権者は基本的に金融機関やグループ会社で、一般取引先には従前の取引条件を継続することを前提に全額を弁済する。
グループ中核のイセ食品は2022年3月に東京地裁から会社更生手続きの開始決定を受け、11月25日にSMBCキャピタル・パートナーズとの間でスポンサー契約を締結した。28日に開催された取引先説明会で、SMBCキャピタル・パートナーズと経営共創基盤、トマルの3社が、グループ13社を支援することが示されていた。
グループ一体での再建に向け、法的整理を行っていない11社のうち8社が今回の措置となった。残る3社は私的整理で再生を目指す。
今回、民事再生法の適用を申請した7社は以下の通り。
はやま農場(高岡市)
かすみがうら農場(茨城県かすみがうら市)
つくばファーム(茨城県石岡市)
新ひたちファーム(茨城県城里町)
森屋農場(茨城県小美玉市)
千葉孵化場(千葉県東金市)
イセファーム東北(高岡市)