【決算抜粋】中越パルプ工業、北陸電気工業、シキノハイテック、松屋R&D、伏木海陸運送

【決算抜粋】中越パルプ工業、北陸電気工業、シキノハイテック、松屋R&D、伏木海陸運送

2023年2月10日は全国的に上場企業の決算発表が多かった。北陸でも多くの上場企業が開示しており、このうち幾つかを抜粋して紹介する。

中越パルプ3Q、増収も大幅減益

中越パルプ工業の2022年4~12月期は増収だったが、原燃料費の価格が高止まりしている影響を受け、大幅な減益となった。

売上高営業利益純利益
3Q実績76,959(16.9)731(▲62.1)996(▲16.3)
通期計画106,500(18.2)1,300(▲44.7)1,500(18.2)
単位は百万円。カッコ内は前年同期比の増減率=%

粗利益率は前年同期の15.7%から12.6%へ下がり、営業利益率は2.9%から0.9%へ急低下した。

北電工は純利益が通期計画を超過、増配

北陸電気工業の22年4~12月期は増収増益で、純利益は通期計画を超過した。好調な業績を受け、期末のみ50円を予想していた配当を55円に引き上げると発表した(前期は期末のみ45円)。

売上高営業利益純利益
3Q実績34,368(17.1)2,402(59.9)2,316(85.4)
通期計画46,000(13.7)2,600(25.3)2,300(18.0)

電子機器や電子部品の需要が弱含んでいるものの、付加価値が大きな分野の拡販に力を入れ、生産効率を改善した効果で利益が伸長した。

北陸電気工業の想定為替レートは1ドル=128円。現状は1ドル=130~132円ぐらいで推移しているので、想定よりも円安に振れている。

シキノ3Q、純利益が2倍に拡大

シキノハイテックの22年4~12月期は増収で、純利益は前年同期の2倍に膨らんで着地し、北陸電気工業は通期計画を上方修正した。利益は前回予想から3~4割ほど上振れする。

売上高営業利益純利益
3Q実績4,791(24.8)529(98.4)367(104.6)
通期計画6,450(20.4)590(48.8)440(34.4)

車載向け機器・半導体は増産基調が続いており、コロナ禍からの経済社会活動の回復に伴い、インフラ・生産設備も好調なためだという。

松屋R&Dの3Q、純利益が5倍に

松屋アールアンドディの22年4~12月期は血圧計腕帯などのメディカルヘルスケア事業、カーシートなどのセイフティシステム事業とも増収で、全体の純利益は前年同期の5倍に膨らんだ。

売上高営業利益純利益
3Q実績4,881(24.8)438(114.8)355(397.8)
通期計画6,500(15.2)550(54.9)400(142.0)

伏木海陸、中間期が好調で通期利益を上方修正

伏木海陸運送の2022年12月中間期は純利益が前年同期の5倍近い高水準となった。伏木海陸運送は通期(2023年6月期)の利益予想を上方修正した。

売上高営業利益純利益
中間実績6,496(10.1)730(217.2)370(380.8)
通期計画12,550(2.8)1,000(27.9)600(45.4)

輸出入貨物の取り扱いが増えたことで、売上高は予想通りに増加した。利益面はコロナ禍で推進していた事業再編でコスト圧縮が進み、想定を上回る伸びをみせた。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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