東証スタンダード上場で、大株主のゴーゴーカレーグループ(金沢市)によって経営陣の刷新を求められている日本製麻(本店・砺波市)の筆頭株主が、シンガポールに本拠地を置く投資会社に移ったとみられることが分かった。
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23年2月に買い増し
シンガポールの投資会社「BOND CAPITAL CREATION PTE.LTD.」が関東財務局に日本製麻株の大量保有報告書を提出した。BOND社は2023年2月8日付で第1弾の大量保有報告書を提出し、その時点で36万2,000株を保有、持ち株比率が9.85%と明らかになっていた。
第2弾として、2月9日に関東財務局へ提出した大量保有報告書により、BOND社は59万7,000株まで買い進め、持ち株比率が16.25%に高まったことが分かった。
一方、ゴーゴーカレーも株式の買い増し行為を進めており、2月21日時点の届け出では、13.61%に当たる50万株となっている。
ひと頃は「筆頭株主」としてマスコミに取り上げられたが、2023年2月上旬以降の大株主順位は少なくとも1位ではなくなっていたわけだ。
これが何を意味するのか…?
さて、この両者の株式の買い集め行為が何を意味するのか、筆者は急いで調べたものの力及ばず。そもそも、シンガポールのBOND社の正体すらイマイチ分からなかった(詳しい方がいらっしゃったら教えてください)。
日本製麻を巡っては、ゴーゴーカレーの求めに応じ、4月6日の株主総会・取締役会を経てゴーゴーカレー創業者の宮森宏和氏が日本製麻の新社長に就くことで合意に至ったはず(以下のリンクを参照)。
BOND社が株式を大量に取得している理由は「純投資」らしいが、彼らは①ゴーゴーカレーと連携して買い集めているのか、②逆にゴーゴーカレーに対抗する狙いがあるのか、③ゴーゴーカレーが日本製麻の子会社化を目指すと読み、高値で売却する目的なのか。
ちなみに、日本製麻が株式の大量保有に関して好評する資料には、いつも「大株主順位については、確認できないため記載しておりません」と記されている。
外野から見る限りでは、BOND社が買った後でなおゴーゴーカレーが買い進めているところから、①というよりは②、③が濃厚だと思うのだが、果たして……。