三協立山、第3四半期決算は大幅な営業減益/主力事業が赤字に/株価は急反落

三協立山、第3四半期決算は大幅な営業減益/主力事業が赤字に/株価は急反落

建材メーカーの三協立山(高岡市)が2023年4月5日に発表した23年5月期第3四半期(22年6月~23年2月)の連結決算は、営業利益が前年同期比60.8%減の10億円と大幅に減少した。通期利益計画の達成は厳しいとみられ、同社の株価は急反落した。

全社の営業利益はアルミ地金の高騰がマイナス50億円、資材価格や電気代、燃料価格の上昇がマイナス51億円の下押し要因となった。営業利益率は前年同期の1.09%に対し、0.39%に大幅悪化した。

そんな中、主力の建材事業は増収だったものの、7億円の営業赤字となった(下のスライド参照)。

出典・三協立山の決算説明資料

この第3四半期実績と通期計画を並べると、下の表のようになる。

売上高営業利益経常利益純利益
第3四半期実績2,75810166
23年5月期計画3,780374021
単位は億円

1年間の4分の3が終わったわけだが、この時点で年間計画に対する進捗率を計算すると、売上高は72%で予定通りなのだろうが、営業利益が29%、経常利益は41%、純利益は28%となっている。利益面は通期計画までかなり遠いことが分かる。

この決算発表を受け、株式市場では売りが先行して値下がりした。三協立山の株価は2023年4月5日、前日終値と比べて3.74%(28円)安い720円で引けた。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

PAGE TOP