北國銀行は3年後の2024年9月までに、店舗以外にあるATM125台を全て廃止する。
キャッシュレス決済やコンビニATMの普及により、店舗外ATMの利用状況が低調なため。
北國銀行は福井銀行、富山第一銀行とともに「FITネット」という提携の枠組みをつくっており、相互のATMで利用料はタダとなっている。
とは言え現金派は多く、このことで特に過疎地などの利便性の低下を懸念する声も上がるだろう。
しかし、それは的外れな指摘と言わざるを得ない。
店舗外ATMがあるのは商業施設や大きな病院、役所など。つまり、それなりに人口密度の高い地域にある。もともと「過疎地」にATMがポツンとあり、店舗外ATMがなくなると、現金を出し入れできなくて困るという例はほとんどないと思われる。
以前の記事で紹介したように、北陸三県にはコンビニが約1300店あり、それほど人口密度の高くない場所にも立地している。
一昔前は高かったコンビニATMの手数料は、今では随分と安くなり、提携している場合は時間帯によって無料で使える。よって、利便性は基本的に損なわれないと考える。
そもそも、金融機関は近年、急速に店舗を減らしている。上記のようにキャッシュレス決済やコンビニATMの普及に加え、ネットバンキングが浸透して実店舗の必要性が低下しているからだ。
最近では店舗を持たないネット系の銀行もある。店舗外ATMを廃止するのも、時代の要請。今後も、この流れは進んでいくだろう。