津田駒工業、今期も中間期は「黒字予想!」⇒「赤字転落に修正」⇒「赤字拡大に修正」(←今ココ)

津田駒工業、今期も中間期は「黒字予想!」⇒「赤字転落に修正」⇒「赤字拡大に修正」(←今ココ)

津田駒工業(金沢市)が今期も業績予想の下方修正を連発している。2023年6月30日は、とりあえず今期2度目の下方修正を発表。まだ中間決算発表前の段階なので、あと2、3回はありそうだ。

2023年1月18日に発表した当初予想では、23年5月中間期、11月期(通期)とも黒字転換するとぶち上げた。実現すれば5期ぶりの通期黒字。だが、津田駒は期初に超強気予想を出し、段階的に下方修正する常習犯。この会社を知らない個人投資家は信じてはいけない。

案の定、今期も4月13日に利益を下方修正し、中間期は赤字、通期は利益がゼロになるとした。そして今日(6月30日)は中間期の予想を下方修正。期初に1億円の黒字になると豪語していた営業、経常損益は、12.5億円の赤字になると修正した。

2023年5月中間期売上高営業損益経常損益純損益
当初予想(1月18日)20,0001001000
修正①予想(4月13日)19,000▲750▲750▲750
修正②予想(6月30日)18,800▲1,250▲1,250▲1,300
単位は百万円、▲は赤字

業績低迷は外部環境のせい

今回の下方修正には、繊維機械事業は一部の部品の納期が遅れて思う通りに物を作れなかった、しかも、工作機械事業はEV以外の分野で投資意欲が高まらなかった、という原因があるらしい。

「業績低迷は外部環境のせい。運が悪かった」と言いたいかのようだ。決算や業績予想の修正の度に同じような説明があるのだが、だったら最初から厳しく市況を予測したらどうか。上場企業として誠意に欠けると思うし、この状況で経営陣の責任論が出ないのか不思議である。

ちなみに、今回は通期業績予想の修正を見送った。7月13日の中間決算公表時に明らかにするということで、今期3回目の業績予想の修正は確実のようだ。

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国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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