北日本紡績、有価証券の売却により6期ぶり最終黒字が確定か/特別利益2億円超を計上

北日本紡績、有価証券の売却により6期ぶり最終黒字が確定か/特別利益2億円超を計上

北日本紡績(白山市)は2023年10月3日、保有していた非上場の有価証券1銘柄を処分したため、2024年3月期決算において有価証券売却益2億2,600万円を計上すると発表した。

直近の純損益予想は「1,500万円の黒字」。公表済みの第1四半期は600万円の黒字で来ていることを考え合わせると、2024年3月期は6期ぶりの最終黒字が確定的になったばかりか、大幅な上振れの可能性すら高まってきた。

自己資本比率49%、実は7期連続の増収

IR BANKによると、北日本紡績は直近15期のうち、最終黒字だったのは4期のみで、11期が最終赤字だった。株価は「マスク特需」の思惑が高まった2020年に500円近くまで上昇したが、その後は下げ続け、現在は100円前後をさまよっている。

もっとも、最近は上位株主の異動がちょくちょくあり、実は自己資本比率が49%もある。同じくIR BANKによると、売上高は2016年3月期の4億200万円を底に7期連続の増収を達成しており、2024年3月期には8期連続の増収になる見通し。

今回は有価証券の売却という一過性の利益を計上したに過ぎないが、こうして見ると、株式投資的にはチェックしておいて損はない銘柄かもしれない。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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