金沢のオフィス率の悪化が続いている。CBREの調査によると、2023年9月末の空室率は14.9%で、6月末の13.9%から1ポイント悪くなった。
なかなか改善せず
グラフから分かる通り、金沢の空室率はコロナ禍に入ってジリジリと悪化してきた。2022年半ばの急悪化は金沢駅金沢港口(西口)に新しい大型オフィスビルができたことが要因だが、その影響が一過性で終わらず、1年たっても改善していないことが分かる。
この調査は全てのビルが対象ではなく、原則として延べ床面積1,000坪以上かつ新耐震基準に準拠した賃貸オフィスビルのみを集計している。つまり、中小規模で古めのオフィスビルは含まれておらず、そうしたビルはもっと空室率が悪い可能性がある。
しかも、金沢駅や南町の周辺では現在、複数のオフィスビルの建設工事が進んでいる。それらが完成するタイミングでは、既存のオフィスビルはさらに苦境に立たされるかも知れない。
金沢は主要都市で最悪
ちなみに、金沢の空室率はCBREが調査している主要都市(札幌、仙台、さいたま、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、高松、福岡)の中で最悪となっている。