2024年1月31日、北陸3県の複数の上場企業が決算を発表した。
いまだ当サイトでは企業決算をどのように記事化するかのスタンスが定まっていない。過去に書いた決算記事は一部ですごく肯定的な反響をいただくものの、他の記事と比べると閲覧数は少なく一般的な関心が小さいとみられたため、暗中模索という感じだった。
そこで、よほど特徴のある決算を除き、しばらくはポイントとなりそうな事柄だけ箇条書きに近いコンパクトな形で紹介してみたいと思う。
目次
北電3Qは黒字転換、地震で通期純利益予想は「未定」に
北陸電力の第3四半期決算は増収で、純損益は757億円の赤字から603億円の黒字に転換。
通期予想は販売電力量が想定を下回って売上高が下振れするが、燃料価格の低下などを反映して純利益を上方修正。400億円を想定していた経常利益は700億円を見込んだ。
なお、能登半島地震の設備復旧にかかる費用が現時点で分からないため、300億円を見通していた純利益は「未定」とした。
高松機械は赤字が拡大中
高松機械工業の第3四半期決算は減収で赤字転換。純損益は2億円の黒字から2億円の赤字に。3カ月ごとに見ると、1Q⇒2Q⇒3Qと赤字額が拡大している。
通期は赤字予想を維持。
田中精密3Qは純利益7.4倍
田中精密工業の第3四半期決算は大幅増益で、純利益は前年同期比7.4倍の15億円。各利益の通期予想に対する進ちょく率は100%近くの水準に至っている。
EIZOの3Q、増収も純利益は4%減
EIZOの第3四半期決算は増収で、純利益は4%減の37億円。
能登半島地震の影響により、設備や工場の稼働率低下に関して5億円の特別損失を計上見込み。また、生産数の減少により5億円の減収を想定している。
被災したEIZOエムエスの羽咋工場は1月10日に生産を再開。同29日から通常の70%稼働。2月13日から100%稼働を計画。EIZOエムエスの七尾工場は1月22日に生産を再開し、同29日から50%稼働。3月4日の100%稼働を目指す。
大同工業3Qは営業利益が99%減
大同工業の第3四半期決算は営業利益が前年同期比99%減の400万円に。原材料価格の高騰に対して販売価格への転嫁など採算面の改善が遅れているらしい。
3カ月ごとに見ると、1Qと2Qは営業赤字だったが、3Qは営業黒字に。増収、最終黒字転換を見込む通期予想は据え置いた。