2023年の北陸3県の貿易額について、輸出額、輸入額ともに前年から減少したものの、過去10年で比較すると2番目の高さとなったことが分かった。
大阪税関が毎月発表している貿易概況を、筆者が独自に集計したところ、輸出額は前年比5.0%減の6,317億円、輸入額は18.5%減の7,233億円だった。
月ごとの推移は以下のグラフの通り。
輸出のポイントは8月から前年同月の実績を割り続けていること。これは下のリンク先の過去記事にも書いたが、ロシア向け経済制裁によって自動車の輸出額が急減したから。8月は実に30カ月ぶりのマイナスだった。
一方、輸入は4月に27カ月ぶりマイナスとなって以降、前年同月の実績を下回り続けている。火力発電の燃料になる石炭の価格が落ち着き、北陸の輸入額全体を押し下げた。
とは言え、冒頭に書いた通り、輸出額、輸入額とも、過去10年で見ればコロナ禍からの経済回復を追い風に金額が伸びた2022年に次ぐ水準となっている。
2023年分の詳しい貿易概況は、大阪税関が2024年2月末にも発表するとみられる。