東証プライム上場のサムティ(大阪市)は2024年3月13日、金沢駅兼六園口(東口)にある「ホテル金沢」の信託受益権を3月15日付で取得し、運営も始めると発表した。
※過去の記事(一部)は以下のリンクから
この件は〝ホテルカナザワ〟と読む会社や建物が幾つも出てきてややこしいので、以下では「ホテル」「信託受益権保有会社」「運営会社」と記す。ざっくり言うと、それぞれ「存在」「利益を得るオーナー」「スタッフを雇っている会社」みたいな感じだ。
ホテルは現在、サイトリ細胞研究所(東京)という会社が所有・運営しており、傘下にホテルの信託受益権保有会社や運営会社がある。
サムティは不動産の開発や運営を手掛ける会社で、2023年11月期の売上高は1,986億円、純利益は103億円。3月13日の取締役会では、14日に信託受益権保有会社へ出資し、15日に信託受益権保有会社を連結子会社とすることを決めた。つまり、実質的なオーナーになることにした。
さらに、100%子会社のサムティホテルマネジメント(大阪市)を通じてホテルの運営会社を100%子会社にする。つまり、スタッフを雇っている会社の大親分がサムティに変わる。こちらも3月15日付で、譲渡価額は非公表。
サムティはホテルを自社の株主優待に加える。また、将来的に上場すべく準備している「サムティ・ジャパンホテル投資法人」への組み入れも検討するらしい。
ホテルは地上16階、地下2階で、敷地面積は2,874㎡、延べ床面積は20,645㎡。複数のレストランを持ち、客室163室は2022年4月に全てリニューアル済みとなっている。
当サイトでは2022年6月に「【独自】ホテル金沢を売却へ」という記事を公表し、地元メディアが沈黙する中、続報を記事化してきた。これでようやく譲渡先まで判明し、一段落というわけだ。お疲れさまでした。