【続報】民事再生のアペックス(APEX)を、トナミホールディングスがスポンサーとして支援/譲渡額は37億円

【続報】民事再生のアペックス(APEX)を、トナミホールディングスがスポンサーとして支援/譲渡額は37億円

2023年10月に東京地裁へ民事再生手続きを申し立てた物流業のアペックス(APEX、金沢市)を、同じ物流業で東証プライムに上場するトナミホールディングス(高岡市)がスポンサーとして支援することになった。

トナミHDが2024年3月15日の取締役会で決定した。再生支援のスキームは言葉で説明するよりも図の方が分かりやすいかも知れない。

6月3日付でアペックスの新設分割会社を設立し、アペックスの物流・倉庫事業を切り離して承継させる。その新設分割会社に対し、トナミHDが100%出資して完全子会社とする。新設分割会社には事業に必要な資産一式を承継させ、負債は原則として引き継がない。

アペックスには現在、石油販売や板金塗装などの関連事業会社が9社あり、こちらは新設分割会社の子会社とする。つまり、トナミHDから見れば孫会社ということになる。譲渡対価は37億200万円という。従業員については原則として雇用を継続する。

今回の再生支援の狙いについて、トナミHDはアペックスが冷凍冷蔵食品の輸送を中心とした物流業を営み、民事再生手続きの申し立て後も取引先との関係が切れておらず、これから事業の拡大やトナミHDの既存事業との相乗効果も見込めると説明した。

アペックスは1978年設立で、2023年3月期の売上高は40億円で9億円の最終赤字。一方のトナミHDは2023年3月期の売上高が1,419億円、純利益が53億円だった。

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国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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