三協立山は2024年4月4日、通期(2024年5月期)の業績予想を下方修正し、2020年5月期以来4期ぶりに最終赤字となる見通しを示した。EV市場が想定ほど伸びていないほか、能登半島地震に伴う特別損失21億1,000万円を計上したため。
2024年1月1日の能登半島地震関連では、建物や設備の修繕費・工場の操業停止に伴う損失など「災害による損失」を6億9,100万円、将来の復旧費用などの見積り額「災害損失引当金繰入額」を14億1,800万円を第3四半期に計上した。
もともと30億円の最終黒字を予想していたが、今回の下方修正では40億円減の赤字10億円に改めた。
売上面ではヨーロッパでEV向け販売量が想定以上に減少し、国内建設市場でアルミ形材押出市場の停滞が継続していることなどから、通期見通しを230億円減の3,750億円に変更。前期(2023年5月期)の実績と比べると、増収予想を一転、減収予想とした。
ちなみに、第3四半期終了時点では最終赤字が6億円弱なので、第4四半期において損失が拡大する見通しとなっている。