歯科クリニックを中心に医療機関などへの通販事業を手掛ける歯愛メディカル(能美市)は、ファッション通販のニッセンホールディングス(京都市)を買収する。ともに女性と接する機会の多い企業同士で、相乗効果が見込めると判断した。
2024年7月の取得を計画しており、取得費用は計41億9,900万円を見込む。
ニッセンは1970年設立で、現在はセブン&アイ・ホールディングスの100%子会社セブン&アイ・ネットメディアの100%子会社(つまり、セブン&アイHDの孫会社)。2024年2月期の売上高は395億円、純利益は1億円となっている。
今は債務超過状態だが、グループ外からの借り入れはなく、これからセブン&アイ・ネットメディアとの間でグループ貸付の解消などがなされることを前提に、歯愛メディカルが発行済みの全株式6,356万株余りを7月1日付で取得する。
取得費用の内訳は株式が41億円、アドバイザリー費用が9,900万円。
歯愛メディカルは2000年設立で、2023年12月期の連結売上高は456億円、純利益は20億円。売り上げ規模は割とニッセンに近い。主な取引先である医療機関で働く人材は女性が多く、ニッセンの商品開発力と掛け合わせることで潜在ニーズを掘り起こせると考えたらしい。