医薬品パッケージを製造するタイヨーパッケージ(富山県立山町)は2024年6月27日、東京証券取引所が運営する特定投資家向けの株式市場「TOKYO PRO Market」に上場する。
1941年、売薬さん向け販促グッズ販売店として創業
創業は1941年10月。富山市太田口通りで、配置薬業者(売薬さん)の販促グッズを扱うギフトショップとして事業をスタートした。次第に家庭での配置薬保管箱も作るようになり、戦後の1948年3月に「太陽紙器工業」という名称で法人化した。
1967年10月には現社名のタイヨーパッケージに。2010年8月には立山町利田に医薬品パッケージ製造にフォーカスした工場を建て、本社機能を移転した。これが現在の本社。
このように、もともと医薬品業界とゆかりの深い会社で、創業から80年以上が過ぎた今も、売り上げの大半は医療用医薬品や一般用医薬品のパッケージで稼いでいるという。
2023年9月期の売上高は38億円
そんなタイヨーパッケージは直近の2023年9月期の売上高が38億4,228万円、純利益が6,440万円だった。従業員数は192人。営業拠点は5カ所(富山、東京、大阪、愛知、福岡)、デザイン拠点は2カ所(富山、東京)、製造拠点は3カ所(富山)を置いている。
現状、最大の顧客は日医工(富山市)。2023年9月期の売上高の11%強に当たる4億3,180万円が日医工由来だった。
J-Adviserを担当している日本M&Aセンター(東京)によると、タイヨーパッケージは顧客から製品を預かり、包装と出荷を請け負うサービスも展開。包装資材の製造から出荷までを提供できる特長を持つ。
今回、さらなる企業成長を企図し、上場準備フローを通じた組織力の強化や社会的信用・知名度の向上などを目的に上場を申請したという。