津田駒工業(金沢市)が今期(2024年11月期)1度目となる業績予想の下方修正を発表した。2024年6月28日、黒字化すると公言していた同年5月中間期の営業損益が一転して赤字になりそうだと発表した。
同社による下方修正は梅雨時期の風物詩だが、今回は保有株式を売って得た1億2,100万円があるので中間期時点だと最終黒字を確保できるらしい。下記の通り、純利益予想は上振れなので「下方修正」は100%正解の表現ではないが、有価証券売却益は一過性で本業益は赤字転落なので「下方修正」とした。
通期の業績予想は7月11日にあらためて示すとし、再びの予想修正を示唆した。
※まとめページとジャスト1年前、2年前の記事は以下のリンクから
売上高 | 営業損益 | 純損益 | |
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2024年5月中間期当初予想 | 19,000 | 50 | 0 |
2024年5月中間期修正予想 | 19,000 | ▲80 | 160 |
2024年11月期業績予想 | 40,000 | 400 | 300 |
発表資料によると、繊維機械事業で一部製品の船積みができず第3四半期に後ズレしたほか、子会社の売上が計画を下回ったという。よって、第2四半期だけなら黒字だったのに第1四半期の赤字を埋められなかった、とのこと。
しかし、上の表を見る限りだと売上高は見込み通りになるもよう。その売上数値の下で黒字化するとみていた営業損益が一転して赤字になる現象を説明できてない気が……。
さて、筆者は同社の株価動向に注目している。年に何度も下方修正するのは織り込み済みだろう中、今回は「第2四半期だけなら黒字」が好感されて急騰するか、「またまた赤字修正かよ」と今さら下落するか。答え合わせは、また明日。