七尾市和倉温泉の旅館「日本の宿 のと楽」は、能登半島地震から8カ月となる2024年11月1日に営業を再開する。
のと楽は1974年創業で、七尾湾を望む立地や能登の食材を生かした料理を特長としていた。能登半島地震では本館の被害が特に大きく、これからも一部で改修工事を続けていくものの、客室や大浴場、レストランなどは従来通りに利用できる。
のと楽によると、和倉温泉では20以上ある旅館・ホテルの多くで営業再開のめどが立っていない。のと楽は地震で傷ついた能登の復旧・復興に役立つため、再開ができない施設の分までもてなしを実施するつもりだという。
筆者が2カ月ほど前に和倉温泉を訪れた際、たくさんある旅館の建物は崩れ、道路は隆起し、観光客の姿はなく、工事車両や産業用の大きなゴミ箱が散見される状況に、ダメージの大きさを感じた。
9月1日に訪れた際は外壁の補修工事が始まっている旅館を目にして、少しずつ復興の歩が進んでいることを実感した。今回、のと楽のように大きな宿が再開することは、意義ある一歩だと受け止めている。