北陸で結婚式場「ヴィラ・グランディス」経営の「かづ美」が民事再生法適用申請も、再生を断念

北陸で結婚式場「ヴィラ・グランディス」経営の「かづ美」が民事再生法適用申請も、再生を断念

帝国データバンクによると、北陸3県で結婚式場「ヴィラ・グランディス」を経営していた「かづ美」(金沢市中屋)は金沢地方裁判所へ民事再生法の適用を申請し、その後2025年2月20日に再生手続きの廃止決定を受けた。

かづ美は1986(昭和61)年に創業し、当初は貸衣装業を手がけていた。

2004年にガーデンウエディング施設「ヴィラ・グランディス ウエディングリゾート金沢」を開業し、2006年には富山市内、2007年には金沢の式場に併設させて「カーサ・ディ・ジェナ」をオープンした。

中国・上海に現地法人を設立して海外展開も進め、2010年開業の福井市内の式場が通期稼働した2011年6月期には、年商が25億円を超えた。しかし、婚礼件数の減少や競合施設の増加で、2019年6月期の年商は18億円を切る。収益性の低下によって赤字を散発し、債務超過に陥った。

2024年12月20日に民事再生法の適用を申請し、2025年1月17日に再生手続き開始決定を受けてスポンサーを探したが、再生の見通しが立たなくなった。負債は民事再生手続き申請時点で約27億400万円で、変動している可能性があるという。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、地元新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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