2、3、5、7、11、13、17…。その数と1以外に約数のない「素数」を名称に冠した住宅設備ショールームが、野々市市御経塚3丁目に誕生する。
素数は可能な限り小さく分解した数字であり、その組み合わせによって全ての数字が作られる。ショールーム「sosū select showroom」では、基礎的でありながら唯一無二の上質な設備を提案する。
住所は野々市市御経塚3丁目47番地で、国道8号沿い。三谷産業コンストラクションズ本社などが入るビルの1階で2025年8月26日にオープンする。
下の写真の通り、基本的には高価格帯のホテルや旅館、住宅で採用されるような最上級の住宅設備を、空間展示を交えて紹介する場所となる。


「北陸もインバウンドが増え、ハイグレードな宿泊施設が多くなったものの、最上級の住宅設備を施工できる業者が少なく、空間づくりの制約になっていたのではないか」。三谷産業の三谷忠照社長は、メディア内覧会でこう述べた。
自動車も食品も、そして住宅設備も、汎用製品をフルラインナップで扱う総合メーカーがいて、その製品群の上位モデルが最上級の製品とされがちである。
もちろん、総合メーカーには確かな存在意義がある。でも、とことんこだわった空間をつくるには、もっと尖った上質な製品を見てイメージを膨らませたい。そんな声に応え、ここ北陸で新たな選択肢を示すのが「sosū」というわけだ。
ショールーム内では「DORN BRACHT(ドンブラハ)」「GROHE(グローエ)」「Miele(ミーレ)」といったトップブランドに加え、自社ブランドからモジュール家具「Tesera(テセラ)」とバスタブ「jaxson(ジャクソン)」を扱う。


リビングキッチンや3つのバスルームが空間展示されていて、他に洗面台や浴室の蛇口の大きさや水の出方を体験できるブースも設けた。
とりわけ目を引いたのは、グリーン混じりの大理石を用いたキッチン。一見、絵画や彫刻のよう。食器棚だと思って取っ手を引くと冷蔵庫が出てきた。コーヒーメーカーやオーブンが壁面に埋め込まれていた。
浴室は入浴前後にくつろげるスペースや坪庭を提案。浴室と壁や床の材質を合わせることで、一体感を生んでいた。
どれもこれも夢のような設備で、筆者のような一般人が買えるわけもない。
でも、この「sosū」はもっと大きな意味があるようだ。単に高級設備を並べただけではない。住環境に妥協しない。暮らしを楽しむ。そんな姿勢を形として体現した空間が「sosū」であり、見る人それぞれに何かしらヒントを得られると思う。
素数。「もっとこだわりたい。でも、仕方ないか。でも、もっと…」。スパッと簡単に割り切れない人々の想いに寄り添う。

