【追記】クスリのアオキホールディングスは2026年1月15日、社外取締役の岡田元也氏(イオン会長)が一身上の都合により同日付で辞任したと発表した。
イオンは2026年1月9日、クスリのアオキホールディングスとの資本業務提携の覚書を同日付で解約したと発表した。20年以上にわたって続いた友好関係は、業界再編の荒波の中で終止符が打たれた。
イオンの発表によると、2003年1月22日、両社の間で資本業務提携に関する覚書が交わされた。覚書はアオキがイオンや他のドラッグストアとの連携を視野に、より緊密な協力関係をつくることも目的としており、それに基づいて提携を継続してきたという。
以来、アオキの店舗ではイオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」の商品が販売されるなど、連携が進んできた。
現在、イオンはアオキの筆頭株主

さて、もともとドラッグストア「ウエルシア」を傘下に持っていたイオンは、このほど、さらに同業のツルハホールディングスを連結子会社化することに決めた。
現状、イオンはアオキの筆頭株主であり、発行済み株式総数の10%ほどを保有している。ツルハもまたアオキ株を約5%保有しているため、ツルハを加えたイオンは、グループとしてアオキ株の約15%分を持つことになる。
すると、イオンはアオキを持分法適用会社として会計処理することとなるのだが、アオキ側からはイオン側と距離を置こうとする要求があったらしい。
イオンによれば、具体的には岡田元也イオン会長がアオキの社外取締役を退任し、議決権比率を下げるよう求められたという。岡田会長の件は日本経済新聞でも報道があった。
「相いれない」
アオキは2025年12月25日、上場先を東証プライム市場からスタンダード市場に変更すると発表した。同時に「臨時株主総会招集のための基準日設定」を公表したが、議案内容は明らかにされないまま基準日のみ設定されていた。
イオンは今回の発表文の中で、こうした振る舞いには株主への説明が不足しているとして「アオキのガバナンスに対する姿勢が変わらないことが明らかとなり、当社の理念、企業としての社会的責任及び透明性のある経営という考えとは相いれないもの」(原文通り)とした。
その上で「アオキと本資本業務提携を継続することは、当社及び当社株主にとってリスクであり、当社の経営理念と反することから、本資本業務提携を解約いたしました」(原文通り)とし、今後については「アオキの大株主としての責任を果たす」とした。
「大株主としての責任」とは
クスリのアオキホールディングスについては、2023年以降、大株主となった香港の投資ファンドが、アオキにガバナンス上の問題があるとして、株主総会での議案提案や損害賠償を求めた提訴といった行動に出ている。
イオンの言う「アオキの大株主としての責任」が具体的に何を指すかは、現在のところ分からない。
しかし、上記のように、発表文には文面にかなりの怒気が含まれている印象。場合によっては、イオンが静かに保有株式を手放すというより、香港ファンドのように大株主としてアオキ側と対峙するようなことまであるかも知れない。

