小松マテーレ(能美市)は2022年2月3日の取締役会で、経編レースなどの製造販売を手掛ける繊維メーカー、吉田産業(鯖江市)を買収することを決めた。
小松マテーレは同4日付で、吉田産業が発行する株式のうち、80%に当たる4万8,000株を取得する(3日時点の保有数は0株)。
吉田産業は1963(昭和38)年設立の企業で、産業資材分野を中心に機能性素材を製造、販売している。小松マテーレが産業資材分野の強化や顧客基盤の拡大を図るに当たり、M&Aによって相乗効果を増したい思惑が合致したという。
吉田産業の2021年4月期の売上高は12億8,500万円、純利益は1億1,400万円となっている。
3Q決算は増収増益/売り上げ、利益に改善傾向
小松マテーレの21年4~12月期(3Q、第3四半期)の連結決算は増収増益だった。
売上高は前年同期比0.4%増の230億円、営業利益は4.9%増の11億円、純利益は3.8%増の16億円だった。
この9カ月間の業績を3カ月ごとに分解すると、第1、第2、第3四半期と、3四半期連続で売り上げや利益が改善している。
第3四半期(10~12月)の売上高は85億円、営業利益は6億円、純利益は9億円で、コロナ拡大直後の20年4~6月期と同水準にまで回復している。
第3四半期終了時点で通期計画に対する進捗率は高くないものの、この回復ぶりが続けば、予想業績に届くだろうか。