2021年、喫茶店の廃業が過去最多に / 全国で年間100件 / 東京商工リサーチまとめ、コロナ禍が影響か

2021年、喫茶店の廃業が過去最多に / 全国で年間100件 / 東京商工リサーチまとめ、コロナ禍が影響か

2022年3月2日

東京商工リサーチがまとめたレポートによると、2021年1年間に休廃業・解散した全国の「喫茶店」は前年比26.5%増の100件で、過去最多となった。

※「廃業」は赤字が膨らんで「倒産」する場合とは別で、あくまで自主的に事業をやめること。

喫茶店は中長期的に大手チェーン店や低価格が売りのコンビニコーヒーとの競争があり、輸入コーヒー豆の高騰も痛手となっているらしい。

加えて短期的にはコロナ禍で生活様式が変化したことで、商談や時間つぶし、勉強などの利用が減った。この間に在宅勤務も定着し、外部環境が大きく変化した。新型コロナは次々と変異株が現れ、終息の時期は見通しにくい。そんな中、飲食業界と同じく、債務超過になる前に廃業を決断する例が増えたとみられる。

倒産は61件

一方で21年の「倒産」は前年比8.9%減の61件だった。コロナ関連の補償金ゼロ・ゼロ融資が資金繰りを支援した。

休廃業・解散と倒産の合計は161件。こちらも調査を始めた2000年以来で最も多かった。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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