北陸電力は2022年3月11日、水力発電量のブレによる収支の変動を和らげるため積み立てる「渇水準備引当金」の一部を取り崩すことについて、経済産業大臣に申請した。
北電の発表資料によると、渇水準備引当金は旧電気事業法に規定がある。2021年度期首(21年4月)時点の残高は206億円だったという。
この渇水準備引当金は「特別の理由」があり、経済産業大臣の許可を受けた場合に取り崩せる。
今回、北電は21年度冬に卸電力取引所で市場価格が高騰したこと、直近の燃料価格の高騰が「特別の理由」に当たるとして申請した。
燃料価格が高騰する中、北電は1月、22年3月期の連結業績予想を下方修正し、21年10月時点で30億円の黒字を見込んでいた最終損益は、一転して30億円の赤字になるとの見通しを示した。最終赤字は18年3月期以来4期ぶりで、収支の改善、財務基盤の回復が急務となっていた。
七尾大田火力で火災、負傷者なし
11日午前10時35分ごろ、七尾市の七尾大田火力発電所で火災が発生した。
作業員が発煙を確認したもので、北電によると、約2時間後に鎮火を確認。負傷者はおらず、原因は調査中としている。
同日の北國新聞夕刊によると、1、2号機とも稼働を続けており、電力の供給に問題はないらしい。