富山県は2022年3月30日、中新薬業(滑川市)に対し、医薬品製造業者として4月4日から36日間、第2種医薬品製造販売業者として同日から35日間の業務停止を命じる行政処分を科した。承認を受けていない方法で医薬品を製造していたため。
県の発表資料によると、承認書の規定と異なる分量の添加剤、承認書に記載のない添加剤を用いて医薬品を製造したにもかかわらず、承認書通りに製造したと虚偽の記録を残していた。試験も承認書の規定と異なる方法で行っていた。
今回は業務停止命令に加え、業務改善命令も発出した。内容は違反原因の究明、法令順守のための改革、再発防止策などをまとめた改善計画の策定などを含んでいる。
安定性モニタリングで規格外の可能性、回収は9万箱
ファーマパック(富山市)は30日、結膜炎(はやり目)、ものもらいなどを効果・効能とする点眼薬「抗菌パシエ」の自主回収を始めた。
対象は2019~21年に製造した約9万箱。安定性モニタリングにおいて、グリチルリチン酸二カリウムの値が使用期限内に承認規格外になる可能性があるため、使用期限内のロットを回収することにしたという。
回収のレベルは「製品の使用が一時的か医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況」などを指すクラスⅡ。今のところ、健康被害の情報もないらしい。