日銀金沢支店が2022年4月1日に発表した北陸短観によると、北陸三県の製造業では2022年度の業績見込みとして、21年度比で増収を予想する向きが多い一方、経常利益が減少するとの回答が多かった。
足元で円安が進む中、国内向け売上高は2.5%増の計画であるのに対し、輸出売上高は7.1%の伸びが見込まれている。国内外を合わせると3.1%の増収見込みとなる。
一方、経常利益予想は1.7%減と見込まれている。特に上期は回復が大きかった21年度上期の反動もあって7.1%減、下期は6.1%増の見通しとなっている。
先行きに関する回答を業種別に見ると、製造業は木材・木製品、輸送用機械、繊維、食料品、紙・パルプで落ち込む予想が多かった。これらの業種を見ると、例えばロシア・ウクライナ問題の余波による原材料の需給ひっ迫や、中長期的な原材料価格の高騰が影響しているとみられる。
非製造業の22年度計画は売上高が1.6%増、経常利益が3.7%増。製造業、非製造業を合わせた全産業では、売上高が2.4%増、経常利益が0.2%減という見通しとなった。