2022年上半期(1~6月)に北陸3県へ輸入された物品の総額が、前年同期比64.5%増の3,722億円になったことが、大阪税関の統計から分かった。特に石炭と石油の価格高騰が全体を大きく押し上げている。
輸入額は6月まで17カ月連続で前年同月を上回った。6月単体で見ても、火力発電の燃料などに使われる石炭の輸入額が前年同月比5.6倍の203億円、石油・石油製品が12.7倍の38億円となっている。
石炭価格の高騰は各電力会社の収益を圧迫しており、2022年4~6月期に赤字決算が続出する一因ともなった。
エネルギー問題はウクライナに侵攻したロシア、産油国の多い中東、消費国だが自国にも結構な量が埋蔵されている米国などの思惑が絡み合い、なかなか価格が安定しない。米国経済が指標通りリセッション(景気後退)に入っていくのならエネルギー需要は落ちそうだが、果たして。
輸入額は27%の増加
2022年上半期の輸出総額は2,779億円で、前年同期から27.0%の増加となった。これはこれで伸び率が大きいと思うが、輸入総額の伸び率を前にすると霞んで見えるところ。
輸出額も2022年6月時点で16カ月続けて前年同月を上回った。6月に伸びが大きかった品目を見ると、自動車が3.3倍の152億円、建設用・鉱山用機械が2.4倍の55億円だった。
これらの結果、2022年上半期は943億円の貿易赤字(輸入超過)となった。