食品スーパーを展開するアルビス(射水市)は名古屋市内に2店目となる新店を設ける。同市への届け出によると、新設予定日は2023年8月下旬となる。
大店立地法に基づく届け出によると、店舗の名称は「(仮称)アルビス北区金田店 」で、敷地面積は7,525 ㎡(2,280坪)、店舗面積は2,145㎡(約650坪)。想定する営業時間は午前8時00分から午後9時50分となる。
2023年7月上旬に工事を終え、同8月下旬のオープンを見込む。
建物の配置はPDFの通り。駐車場は164 台(平面駐車場 109 台、屋上駐車場 55 台)を整備する。
開発予定地は「名古屋市北区金田町2丁目15番2」で、Googleマップで見てみると、下の地図で示した場所になる。
狭い地図で見ると住宅街の真ん中のような立地だが、少し広めの地図で見ると、徒歩圏内にイオン系スーパーの「マックスバリュ」やディスカウントストア「ドン・キホーテ」がある。ホームセンターも幾つかあり、小売業の激戦区のような場所に見える。
意外に近い名古屋と射水
アルビスは2019年4月、射水市の本社近くに、惣菜や精肉の加工場「プロセスセンター」を新設した。これにより、店舗で加工機能を持たなくても出店でき、例えば一般的な店舗より狭い敷地でも十分な店舗面積を確保できる環境が整った。
射水市と名古屋市は意外に近い。北陸自動車道を経由すれば3時間ほどで行き来できる。プロセスセンターが完成したことにより、例えば大規模で効率よく加工した精肉を、3時間後に名古屋市の店舗に並べることもできるようになったわけだ。
そこで、アルビスは2021年7月、名古屋市中村区に「中村二瀬店」をオープンさせ、初めて名古屋に進出した。
筆者による当時の取材では、アルビスというブランドの知名度は低いものの、日本海から届く新鮮な魚介類が広く受け入れられているとして「早く中部で店舗を増やしたい」という説明を受けた記憶がある。
アルビスは現状、愛知県と岐阜県を「中部エリア」と位置付けており、今回の出店は名古屋市内(愛知県内)2店目、岐阜1店を加えて中部エリア3店目に当たる。
プロセスセンターは80店体制をも可能にする製造能力があるとされる。2022年3月末時点の店舗数が64店で、同センターを核とした物流網のさらなる効率的な活用を考えると、もうしばらくは東海北陸自動車道路沿いでも出店が続きそうだ。