ジェネリック医薬品メーカーの日医工(富山市)は2023年1月17日、経営再建に向けたスケジュールや内容の一部を追加公表し、早ければ3月29日に上場廃止になるとの見通しを示した。
現在10人いる取締役は田村友一社長をはじめ6人が退任し、外部から8人が入る。その上で、ノバルティスグループの一部門で、ジェネリック医薬品とバイオシミラーを手掛ける会社「サンド」の社長を務める岩本紳吾氏(62)が新社長に就く見通し。
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ジェイ・ウィル・パートナーズが管理・運営する会社「ジェイ・エス・ディー」を割当先とした第三者割当増資で約200 億円を調達する。
その上で、359億7,586万円の資本金は1億円に減らし、資本準備金も345億1,160万円から1億円に減少させる。これにより捻出した702億8,747万円は資本剰余金に振り替え、繰越利益剰余金の欠損金を補うために使う。
3月9日までに第三者割当増資に関する全ての新株発行が完了すれば、日医工株の最終売買日は3月28日、上場廃止日は3月29日になる見通し。新株発行が3月10~31日になれば、最終売買日は4月19日、上場廃止日は4月20日になりそうだという。
新任取締役の多くはスポンサーから
新社長に就く予定の岩本氏は1960年7月生まれで、山之内製薬(現アステラス製薬)の出身で、2020年4月からサンドの社長を務めてきた。
新任取締役のうち、監査等委員でないのは5人。このうち、スポンサーの1社であるメディパルホールディングスの副社長を務める長福恭弘氏は、日医工の社外取締役会長に就く。他は岩本氏、ジェイ・ウィル・パートナーズ系の3人となる。
新任の取締役監査等委員は3人。外部から1人、メディパルから1人、外部だがジェイ・ウィル・パートナーズに勤務経験を持つ1人となる。
留任するのは取締役専務執行役員1人、取締役常務執行役員3人の計4人となる。
日医工は2月14日、上記の資本金の変更や第三者割当増資に関する10議案を諮る臨時株主総会を開く。