NTTタウンページ(東京)がまとめた全国の「ピザ店」に関する調査によると、人口10万人当たりの店舗数で石川県は2年連続の全国3位となり、意外とピザ好きな県民性が明らかになった。
全国1,900業種、600万件登録の「タウンページデータベース」を用い、業種「ピザハウス」として各都道府県で登録されている店舗数を基に、人口当たりの店舗数を算出した。
まずは上位10県のランキングを紹介。
沖縄が3年連続トップ、九州勢が上位
2020~22年の調査では、沖縄県が3年連続でトップとなった。
2022年の調査では、3位石川、6位青森、10位愛媛を除く7県が九州・沖縄地方で、「西高東低」的な結果になった。
全国で店舗数が減少も…
石川県は2020年の調査でも5位で、しかも年々、店舗数が増えている。
実は店舗数が増加するのは珍しいことで、全国的には減少傾向にあるという。
2022年の全国の店舗数は2013年と比べ、22.5%減の水準となっている。その中で、直近3年間の石川県は「25件⇒26件⇒28件」となっている。
もっとも、全国の店舗数の減少ペースはコロナ禍でやや緩やかに。NTTタウンページによるレポートでは、コロナ禍でデリバリー需要が安定したことが理由とみられると分析している。
ピザの歴史、誕生は なんと約300年前
NTTタウンページによると、世界で最初のピザは1734年、イタリアでトマトとニンニク、オリーブオイルだけで作られたのが最初と言われている。なんと300年近く前である。
その後、イタリア人のアメリカ移民が1905年にピザ店を開いた。アメリカでは1950年以降、冷凍技術の確立と宅配サービスの普及により、チェーン展開が多くなった。
日本国内では1944年ごろ、イタリアからピザが入ってきて、神戸や六本木などで人気になった。「西洋風お好み焼き」などと命名されていたそうだ。逆に、欧米ではお好み焼きがジャパニーズ・ピザと表現されることもあるという。
1980年代にアメリカのピザ・チェーンが日本へ上陸。1987年に日本資本のチェーンも誕生した。
「持ち帰りは半額」?「デリバリーは2倍」?
最近はデリバリーではなく自分で店まで取りに行って持ち帰れば「半額」で提供するというサービスもある。筆者もたまに利用するのだが、ちょっと思うところもある。
「持ち帰れば半額って言うけど、それが適正価格であって、むしろ『デリバリーは2倍』なんじゃないの?」
もちろん、売り手のマーケティング的に「持ち帰り半額」が正解なのは理解しているが、消費者としては、その意味合いに気付くと少し「騙された感」を持ってしまう。
これは、別件(東京五輪関係)で話題を集める大手スーツショップも同じ。
例えば「2着目1,000円」みたいなセールがある。
5万円のスーツ2着を5万1,000円で買えるのだが、それを見ると「本当は1着2万5,000円ぐらいが妥当な価格ってことなんじゃないの?」「それを普段は涼しい顔して2倍の5万円の値札を付けて売ってるんじゃないの?」と思い、どこか不信感を持ってしまう。
「値決めは経営」とは、先日、亡くなった稲盛和夫さんの言葉。安ければいいわけでも、高ければいいわけでもない。わざと高くして成功することもあれば、安くして失敗することもある。上記のように「騙された感」を持たれるとイメージも悪い。値段付けというのは本当に難しい。