津田駒工業は赤字の長期化を覚悟/第3四半期決算資料で営業CF確保に「しばらくの時間を要する」

津田駒工業(金沢市)が2022年10月13日に発表した2022年11月期第3四半期(21年12月~22年8月)の連結決算は、増収だったが、営業、経常、最終赤字の継続となった。

津田駒工業は決算短信の中で、継続的な営業キャッシュ・フロー(CF)の確保には「しばらくの時間を要することが見込まれる」と記した。赤字の長期化もやむなし、という意味だろう。

第3四半期の業績と通期業績予想は次の通り。

売上高営業利益純利益
第3四半期実績 21,629(19,402) ▲2,090(▲2,696) ▲2,065(▲3,548)
通期業績予想 33,500▲1,500▲1,500
単位は百万円、カッコ内は前年同期実績

決算短信によると、工作機械事業は健闘して黒字を維持したが、祖業の繊維機械事業が低迷し、18億7,800万円の営業赤字だった。前年同期の繊維機械事業は19億5,000万円の営業赤字だったので、それほど改善していない。

業績は徐々に回復、粗利益率は改善

3カ月ごとに営業赤字額を比べると、2022年11月期は第1四半期の12億8,300万円を底に、第2四半期に4億9,900万円、第3四半期に3億5,200万円となり、少しずつ回復してはいる。

第3四半期累計期間の粗利益率は9.4%で、前年同期の5.8%から改善している。

業績回復の兆しが出ていないわけでもなさそうだが、本業を通じて得られた金の量を示す営業CFのプラス化がだいぶ先であり、第4四半期に5億円の黒字を叩き出さないと計画が未達に終わると考えると、少なくとも投資対象としては厳しいと思うが、どうだろうか…。

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