北陸信越運輸局は2022年8月29日、タクシー事業の石川交通(金沢市)から南加賀地区・能登地区の運賃を実質的に引き上げる申請書が提出されたと発表した。大勢の事業者が同調すれば、2023年春にも運賃が改定される。
タクシー事業者による値上げは「金沢地区」(金沢市、かほく市、津幡町、内灘町、野々市市、白山市の一部)に続く申請で、今回は金沢地区以外の石川県内地域を全て含む「石川地区」(つまり、南加賀や能登のほぼ全て)が対象となる。
※金沢地区に関する過去の記事は以下のリンクから
石川交通が示した新運賃は現行の「中型車」「小型車」を「普通車」に統合し、初乗りは1.1㎞まで650円、その後の加算運賃は200mまでごとに90円とした。
同社の現行運賃は能登よりも南加賀の方がわずかに高い設定で、初乗りが中型車なら1.458㎞まで700円か710円、小型車なら1.458㎞まで700円。加算運賃は207~240mまでごとに80円となっている。
現行運賃の初乗りで行けるギリギリの距離「1.458㎞」まで新運賃で乗った場合、運賃は「650+90×2=830円」。これは現行運賃と比べ、16.9%~18.5%の値上げとなる。
11月25日までに同様に運賃改定を申請した事業者の保有台数の合計が「石川地区」で営業する36事業者の保有台数440台の7割に当たる308台以上になれば、運輸局が審査を始める。
標準的には2023年4月25日まで審査が行われ、その1カ月後ぐらいから新運賃が適用されることになるとみられる。