【金沢市民芸術村】大和紡績工場跡にある街中のオアシスに多様な市民が集う/全国初の24時間運営施設

【金沢市民芸術村】大和紡績工場跡にある街中のオアシスに多様な市民が集う/全国初の24時間運営施設

小学生が放課後を過ごす建物内でミュージシャンと劇団員がすれ違い、建物の脇を自転車の家族連れが通り過ぎる。シニアがグランドゴルフをしている隣で石の彫刻を作る音が聞こえるー。

何とも多様な市民が集まるのが、金沢市大和町の金沢市民芸術村だ。

眠らない施設

後述するが、ここでは紡績会社の旧倉庫跡を活用し、芸術や創作の練習場所となるアート工房、ミュージック工房、ドラマ工房、マルチ工房がある。他には職人大学校、パフォーミングスクエア(小ホール)、里山の家、レストラン「れんが亭」もある。

あまり知られていない話だと思うが、この「工房」、実は全日24時間運営となっている。

「大和紡績」の工場跡を活用、建物は築100年クラス

市民芸術村のホームページと現地の看板によると、この場所はもともと、大正時代中期に地元有志が誘致し、1919年に開業した「金沢紡績」という紡績工場があった。当時で1,000人近い従業員を抱え、地域の発展に大きく寄与したらしい。

「工房」が入る倉庫群は1923~27年に建設された。

その後は「綿華紡績」と改称し、さらに1941年、大合併によって「大和紡績金沢工場」となった。最盛期には2,000人の従業員を雇用していた。

ところが、産業構造の変化とともに事業の縮小を余儀なくされ、1993年に操業を停止。同年、金沢市が敷地を買い取った。

1995年に現在の市民芸術村の実施設計を完了し、1996年10月に完成した。年中無休、24時間運営の公立文化施設は全国で初めてだったという。

あらためて市民芸術村の中を歩くと、往時の紡績工場の規模の大きさ、繁栄ぶりを実感する。

37歳(2022年時点)の筆者がサッカー少年だった頃、ここは確か「大和紡績グラウンド」と呼ばれ、サッカーの試合もできたはず。

今では本格的なスポーツこそ禁止だが、簡単なキャッチボールやサッカーはOK。グランドゴルフを楽しむシニアの姿も散見される。芸術家・アーティストの卵も含め、より幅広い人々に親しまれる場所になっている。上記にもある通り、全国的にも先進的で珍しい成功例と言えそうだ。

住所 金沢市大和町1-1

犬など動物の散歩は禁止です

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