共働き率が全国トップ級の北陸各県、男性の家事・育児力は低いと発覚…/富山県はワースト3

共働き率が全国トップ級の北陸各県、男性の家事・育児力は低いと発覚…/富山県はワースト3

大手住宅メーカーの積水ハウスが公表した「男性育休白書2022」によると、共働き率が全国でトップクラスに高い北陸3県では、男性の「家事・育児力」が全国で中位以下にあると発覚してしまった。

特に富山県は45位で、富山の男性は全国有数の家事・育児力の低さという不名誉な結果となった。

石川県男性が家事・育児に充てるのは週9時間のみ

調査には各都道府県で男女200人が協力した。男性の「行う家事・育児の数」「家事・育児関与度」「育休取得日数」「家事・育児時間」「家事・育児幸福度」の5項目で都道府県ごとにランキングを作成した。

5項目を総合した上位は、1位が高知県、2位が沖縄県、3位が鳥取県だった。石川県は26位、福井県は27位。富山県が前述の通り45位で、46位が長野県、最下位が山口県となった。

分かりやすい個別項目を見てみる。

男性が1週間に家事・育児時間は、最も長い高知県が18.4時間であるのに対し、福井県は12.4時間(34位)、富山県は10.8時間(42位)、石川県は9.8時間(45位)。石川県の男性は高知県の男性の半分ほどの時間しか家事・育児に充てていないようだ。

「共働き率が高いだけ」

筆者が新聞記者時代によく聞いたのが、以下の趣旨の発言だ。

「北陸は確かに共働き率が高い。でも、それは『女性も職に就いている』ことを意味するに過ぎない。じゃあ、女性が管理職になり、役員になって活躍するかと言うと、むしろ全国に引けを取る」

初めて聞いた時、周囲を見回して「確かに」と納得した。

北陸ではどうも女性を単純な労働力として扱う風潮が強いようだ。だから「共働きではあるが、本当に責任ある立場にいるのは男性だし、家のことは女性がすべき」という考えが根強いのかも知れない。

ちなみに、筆者の家では炊事が妻と半々で、掃除は筆者2:妻8ぐらい。子どもがコロナの影響で臨時休園になっても、自宅で働く筆者が面倒を見る。ただ、洗濯は0:10なので妻に負うところは大きいが、幸いにも「北陸の男性と比べれば」分担している方だと強弁できそうだ…。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、地元新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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