2023年1月6日、3歳の娘が熱を出して幼稚園を早退してきた。それが筆者に移り、7日明朝から8日昼過ぎまでの1日半、高熱に見舞われていた。
とは言え、その間もしっかりと働いた。
いや、実際の筆者はベッドで寝込み、目を覚ましたらウイダーインゼリーを飲みながら山崎豊子の「華麗なる一族」を読み進めていただけ。働いたのは、筆者がこれまでにアップしてきた無数の記事たちだ。
これを、世では「ストック収入」と呼ぶ。
寝ていても収入がある
ストック収入とは継続的に収入が積み上がっていくタイプの収益のこと。
つまり、労働や売買といった対価として収入が発生するのではなく、所有する資産から定期的に収入が得られるビジネスモデルのことだ。
筆者が運営するウェブサイトではウェブサイトにはGoogle AdSense(グーグルアドセンス)を導入しており、記事中の広告を閲覧者が見たりクリックしたりした回数に応じて収入がある。
アフィリエイトのリンク(下のAmazonや楽天のこと)を経由して商品が買われると、売り上げの一部が筆者に入る。過去に書いた記事が「資産」となり、24時間365日、インターネットの世界で働いてくれる。
株式投資も同じ。買って保有し続けていれば、定期的に配当金を運んできてくれる。
ウェブサイトにしろ、株式投資にしろ、こちらが何ら大きなアクションをしなくても、それこそ寝込んでいても、収入を運んできてくれるのだ。これほど有り難いことはない。
対義語は「フロー収入」
ストック収入の対義語は「フロー収入」。上記の通り、何らかの対価に応じて支払われる収入のことを指す。 筆者の理解では「収入を得るために何かを差し出さなければいけない」状況を指すと思っている。
物やサービスを提供して代金を受け取る場合が典型だが、会社に雇われることも基本的にはストック収入に当たる。
アルバイト・パート従業員は1時間単位で人生を会社に売り、その代わりに数百円をもらう形態と理解できる。一方、正社員は賞与を通じて仕事の成果が収入増に直結する余地があるとは言え、基本的に働いた時間・成果分だけ(実際は働いた分より少ない)収入を得る点は変わらない。
じゃあ、ストック収入が優れているの?
こう書くと、ほとんど「不労所得」と言えるストック収入の方が優れるようだが、必ずしもそうではない。
筆者のようにニュースを扱うウェブサイトは、頻繁に更新しないと、日々の閲覧数が少なくなって収益は減っていく。株式投資は投資先の倒産リスクも値下がりリスクもある。不動産投資も印税も同じだろう。完全に「不労」ではないし、リスクとリターンは常に隣り合わせだ。
一方のストック収入の利点は、安定的な収益源となる点にある。毎月の給与は固定され、手当がつく。周囲の1.5倍働いても月給が1.5倍にならない代わりに、周囲の半分しか働かなくても収入が半減しない。ただ、絶対に忘れてはいけないのは、自社が倒産するリスクもあるということ。会社に依存し過ぎないようにはしておきたい。
働き方が多様になり、副業・複業が当たり前になった時代。自分の生き方を考える上で、フロー収入に適宜ストック収入を組み合わせ、より良い収益構造を築き上げることが将来にわたる安心感につながると思っている。