ウェブサイト「能登で働く」向けに、能登半島地震前後に能登の企業の経営幹部が何をどう考えたかをインタビューした記事を書きました。
ライター業では匿名で仕事を請け負うことが多いのですが、今回は書き手として氏名を掲載いただきました。せっかくなので、ここで共有いたします。
「諦め」を超えて
取材して印象的だったのは、それぞれ既に未来志向で動いていることでした。
インタビューした4人の方々は日ごろから、半島という地理的な制約条件や少子高齢化の進む構造的な制約条件を「所与のもの(=容易に動かしがたい前提)」と受け入れ、その中で自分に何ができるか考えてこられました。
言い方は難しいのですが、いま、能登半島では地震によるたくさんの犠牲の代償として、大変革の機会が訪れています。企業レベルで言うと「変えたくても、なかなか変えられない」と半ば諦めてきたことを根本から見直せるタイミングが来ました。
4人の方々は俯きたい感情を抑え、部下を励まし、霧の向こうにある新たな未来を信じて前を向いています。地震による甚大な被害は人間の儚さを突き付けてきましたが、一方でそこから立ち上がろうとする姿からは人間の強さを感じることができました。