今年初めてクルーズ船が金沢港へ / 商船三井の「にっぽん丸」/22年5月4日15時に出港

今年初めてクルーズ船が金沢港へ / 商船三井の「にっぽん丸」/22年5月4日15時に出港

2022年5月4日

2022年5月3日、今年に入って初めて、金沢港にクルーズ船が寄港した。商船三井客船(東京)が運航する「にっぽん丸」で、4日15時の出港を予定する。

ゴールデンウィーク(GW)中の寄港は3年ぶりらしい。

にっぽん丸は「大人のための豊かな国」をテーマとし、美食、おもてなし、楽しみを追及した海上の暮らしを提案する。

全長は166m、全幅は24mで、総トン数は22,472トン。客室は203室あり、乗客の定員は最大532人となっている。就航は1990年で、2010、20年に改装を施しているらしい。

右手の金沢港クルーズターミナルは、ようやく今年あたりから本領を発揮できるか

「小太りで日本人体型」の船??

見出しを「にっぽん丸」的な色にしてみた。

筆者は船旅を楽しむ優雅な生活と無縁の庶民で、船が寄港する度に見に行くファンでもない。クルーズ船を見た回数は両手の指で足りる程度だ。その少ない経験から「にっぽん丸」を初めて見た感想を言わせてもらうと「小太りで日本人体型の船だなあ」だった。

その印象の正誤を確かめるため、他のクルーズ船のサイズを調べてみる。例えば「飛鳥Ⅱ」は全幅が29mで、全長は241m。「クイーン・エリザベス」は全幅が32mに対し、全長が294m。絶対的な長さだけだと分かりにくいので、全長を全幅で割ってみた(つまり数字が大きいほど「スリム」ということ)。

  • にっぽん丸      6.9
  • 飛鳥Ⅱ        8.3
  • クイーン・エリザベス 9.1

印象は正しかったようだ。

だから見た目が悪いと言うわけではない。例えば外観の配色やデザイン。にっぽん丸は30年以上前に就航したベテラン船だけあって、落ち着いた渋さがある。真っ白で「これみよがしな貴賓」を漂わせる後輩船たちと比べ、大人のゆったりした船旅に似合う上品さがあると思う。

思えば、船の「体型」や就航年などは、乗客からすればあまり関係ない。金沢にハイアットができてもホテル日航やANAクラウンプラザホテルを好む人はいるし、テスラが普及してもクラシックカーにしか目が向かない人はいる。

そう分かっていながら、小太りだ何だとネガティブな発言をしなければならなかった理由を考えると、1つしか思い当たらない。

ただただ、うらやましかった。

いつか、優雅な船旅を楽しめるよう、明日も頑張ろう。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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