今どき珍しくなった「アーケード商店街」の真ん中に、夜7時になってようやく灯りがともる一角がある。
吊り看板には「宮原時計店」とあるが、どう見ても時計店ではない。改装して間もない建物の看板には「蔵ステイ池森」。
手前が「酒バー」で、正面右手の細い通路を入った奥が、わずか3部屋ほどの宿泊施設になっている。
ウエルカムドリンクが日本酒!?
2022年11月、仕事で氷見市に寄る用事があり、夜の酒席も予定されていたので、楽天トラベルで素泊まりできる宿を探したら1泊5,000円ほどで最も安価だったココを利用した。
予定より早く仕事が終わったのでチェックインせずに宴会へ行き、夜9時半に宿へ。すると、酒バーの女将が「ようこそ。どうする?そのままお部屋に行くか……ウエルカムドリンクでも?」。
そう言われて「すぐ寝ます」というほど人格者ではない。「せっかくなので1杯お願いします」と伝えると、女将が地酒の一升瓶を取り出す。
「いや『ウエルカムドリンク』が日本酒って初めてですよ」。酔っていたのであまり覚えていないが、ワイングラス調の洒落たグラスにたっぷりと注いでくれたと薄ら記憶している。
もともと時計店だった場所に2021年にオープンしたばかりということで、室内はキレイだし、空気を入れ替える装置まで付いている。アメニティも、その辺のビジネスホテルと何ら変わらない充実ぶりだ。
部屋には地酒の地元のつまみが置いてある。食べたり飲んだりしたら、代金を置いて帰れば良いらしい。
近くに大きな無料駐車場
商店街の真ん中ということで、車で行ったら駐車場はあるのか?という疑問があるが、交差点の斜め向かい、郵便局の向かいに「まちなかめぐり無料駐車場」という場所がある。砂利敷きという駐車場の質はともかく、広さは十分なので、そこを好きなだけ利用できる。
今回の宿泊は宿に辿り着く前にしこたま飲んでいたので、あまり酒バーを楽しめなかったのが、やや心残り。次に氷見で止まる際は、1次会は程々にして、酒バーも楽しみたい。
おすすめの宿である。