アル・プラザ金沢に2023年4月下旬、衣料品や生活雑貨を扱う「無印良品」が出店することになった。
※続報は以下のリンクから
アル・プラザ金沢は1階部分を大幅リニューアルしたばかりだが、中央部は囲いに覆われたままだった。無印良品は1階中央に入り、一連の階層の目玉となる。
アル・プラザ金沢は1993年4月、金沢市諸江町にオープンした。メイン棟は1、2階が店舗で、カラオケ店や天ぷら店が入る別棟もある。
2022年12月2日、主に1階部分をリニューアルしていた。ちなみに、現時点で筆者は正面入り口近くにあったマクドナルド跡地(上の写真の左手前側、窓に白い紙のようなものが貼られた部分)の後継テナントについて、情報を持ち合わせていない。
※アル・プラザを展開する平和堂(滋賀県彦根市)の北陸展開の歴史をまとめた記事は以下のリンクから
無印良品、現在は石川県内に5店を展開
無印良品を展開する良品計画(東京)のホームページによると、現在、県内では無印良品5店が営業している。
内訳は金沢市が2店(アピタタウン金沢ベイ、金沢フォーラス)、宝達志水町、野々市市、白山市に1店ずつ。このうち、最も新しい白山市の「無印良品 白山北安田」は2022年12月23日、北陸3県で最大の売場面積を誇る大型店としてグランドオープンした。
※プレオープン時のレポートは以下のリンクから
カニバリ(自社競合)を回避できるか
さて、過去の記事にも書いたが、アル・プラザ金沢1階に無印良品というのは、筆者にとって意外なニュースだった。
上記の通り金沢市内には既に2店があり、1つは金沢駅前の商業施設「金沢フォーラス」、もう1つは石川県庁近くの商業ゾーン「アピタタウン金沢ベイ」にある。
アル・プラザの立地をどう捉えるかは個人差がありそうだが、筆者は「金沢駅近く」「駅西エリア」という特徴があると思っていて、これはそれぞれフォーラス、アピタタウンの店と重複する。無印良品同士で自社競合(カニバリゼーション)が起こる気もする。
日常使いの店に?/そうすると今度は…
そもそも、少し以前まで、アル・プラザ金沢は森本や津幡(筆者は幼少期を津幡で過ごした)の住民にとって、金沢市内の商業施設の中では比較的アクセスしやすい場所だった。
ところが今では森本にイオン(旧サティ)があり、かほく市にイオンモールかほくがある。車での交通の便が微妙に悪かった県庁周辺エリアは、2022年の金沢外環状道路海側幹線(海側環状、海環、うみかん)が開通し、行き来しやすくなっている。
この環境下で、アル・プラザの無印良品は、一体どんな客層を意識して店をつくるのだろう。
上記のように広域からの集客が難しいとすれば、足元の商圏を重視せざるを得ない。「日常使いの店」として来店頻度を上げるには、衣料品や旅行用品というより食料品や生活雑貨を充実させるべきだろう。
しかし、アル・プラザにも直営の食料品売り場や生活雑貨売り場がある。アル・プラザと無印良品の客層は、必ずしも一致しないだろうが、重複しないわけではない。生活密着型の店舗を志向すると、両者がバッティングする度合いは高まる。
こうして考えると、個人的には、なかなか無理筋な新規出店という気もする。それだけに、どんな店づくりになるのか、楽しみにしている。
無印良品、小松あたりに出店してはいかが?
無印良品は最近、店舗網を急拡大している。
筆者は無印良品を「生活に近いアパレルや食料品、雑貨の店」と捉えており、今度は店舗空白地の小松市、加賀市あたりに出店してはどうかと思う。仮にイオンモール新小松から大型テナントが退店したら後継として白羽の矢が立つ気もするし、加賀温泉駅近くの広い土地に路面店を設ける展開も有り得そう。
いずれにせよ、無責任な外野の立場で、次なるニュースを待ち望んでいる。