アル・プラザ金沢は30周年へ/平和堂の北陸3県での店舗展開の歴史をまとめてみた

アル・プラザ金沢は30周年へ/平和堂の北陸3県での店舗展開の歴史をまとめてみた

2022年12月2日にリニューアルオープンしたアル・プラザ金沢(金沢市)。施設中央には春に「新規大型専門店」が入るとのことだが、その仮囲いに掲示されていた、北陸3県での平和堂(滋賀県彦根市)の店舗展開の歴史が興味深かったので共有する。

商業施設って、すごく特別な場所ではないけれど、日常生活に近いところで忘れがたい記憶が幾つもあるもの。いま一度、当時を振り返る材料になれば幸いである。

北陸3県に15店を展開中

ホームページによると、北陸3県では現在、福井県6店、石川県7店、富山県2店の計15店を展開している。その上で進出の歴史を見てみよう。

敦賀は滋賀県外の1号店、50周年へ

北陸1号店は敦賀市の現「アル・プラザ敦賀」(以下、店名は現在の名称で表記)で、1973年10月にオープンした。

ホームページの「沿革」によると、この店は滋賀発祥の平和堂にとって、滋賀県外に初めて出した記念すべき店らしい。

2023年には50周年を迎えることになる。

1974年6月、アル・プラザ武生(越前市)オープン

1980年4月、アル・プラザベル(福井市)オープン

1987年12月、アル・プラザアミ(坂井市)オープン

滋賀県と地続きの福井県で、順調に北上している様子がうかがえる。

石川県最古参は1989年オープンの小松

そして、1989年7月には小松市にアル・プラザ小松がオープンする。石川県内で最古参の店舗となる。

1993年4月、アル・プラザ金沢(金沢市)オープン

1995年11月、アル・プラザ鹿島(中能登町)オープン

アル・プラザ金沢は2023年に30周年を迎えるわけだ。

ファボーレは2000年オープン

1996年には北陸3県のうち滋賀県から最も離れた富山県内に進出する。

1996年6月、アル・プラザ鯖江(鯖江市)オープン

1996年11月、アル・プラザ小杉(射水市)オープン

1997年3月、アル・プラザ加賀(加賀市)オープン

そして、富山市に2000年10月、アル・プラザ富山(ファボーレ)が、当時の北陸で最大級の商業施設としてオープンした

その後、イオン系列の大型施設などができる中、ファボーレは2019年10月に増床し、170の専門店が入る施設となった。

2010年代に入り、出店方法に変化

2002年6月、アル・プラザ津幡(津幡町)オープン

2010年11月、フレンドタウン福井(福井市)オープン

2015年7月、アルプラフーズマーケット大河端(金沢市)オープン

2019年9月、フレンドマート野々市店(野々市市)オープン

さて、2010年代に入ると、出店方法に変化が出てきた。

イオン系の大型施設も一定間隔で出そろってきた関係なのか、スーパーマーケットを核として複数の店舗が別棟で並ぶような業態で、大型施設のスキマを埋めるような店舗展開が目立つようになったのだ。

この業態は食品スーパーのアルビス(射水市)の「eタウン」と共通する。そう考えると、旧来の業種の垣根を超えてバッティングするシーンが増えていることが消費者感覚でも理解できる。

年商は5,000億円弱、ケンタッキー、31アイスも

平和堂の2022年2月期の連結営業収益は4,397億円、純利益は106億円だった。

国内小売店舗(総合スーパー、スーパー、百貨店)は、関西から北陸にかけての9府県に165店となっている。

筆者は今回初めて知ったのだが、ホームページによると、ケンタッキー・フライド・チキンやサーティワンアイスクリーム、ココスなどのフランチャイズ事業も手掛けているらしい。

フランチャイズは客目線で見るとどこの企業が運営しているのか分からない。「自分はジャスコ(マイカル)時代からイオン派!」「ユニーが買収された今も断固としてアピタ・ピアゴ派!」と言う人も、実はどこかで平和堂のお世話になっているのかも知れない。

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