北陸電力は2023年2月26日に富山駅前にあるエネルギー科学館「ワンダー・ラボ」の営業を終え、閉館する。今後はデジタルを活用したエネルギー教育に移行するらしい。
26年間で350万人が来館
ワンダー・ラボは発電の仕組みなどを子どもが楽しく学べる模型や実験装置があり、1996年7月に開館した。
以来、26年間で約350万人(2022年9月末時点)が来館した。1日当たり400人弱が訪れたということだ。子どもを含む3、4人組が多いだろうから、1日平均100組ぐらいが来館していたことになる。「26年間」ということは、もしかしたら親子2代で通った人もいるかも知れない。
北電は発表資料で、ウィズコロナ時代にデジタル化が進む流れの中、広く北陸3県の子どもたちにエネルギー教育を提供するため、デジタルを活用した新しい活動に移行すると説明している。
じゃあ、アリス館志賀はどうなる?
ワンダー・ラボと類似の施設として、石川県内には志賀原子力発電所の近くに「アリス館志賀」という施設がある。筆者は幼い頃に何度か訪れ、割と楽しかった記憶がある。
アリス館志賀は1994年4月の開館で、ワンダー・ラボより2年先輩に当たる。それなら、今回の文脈で言うと「アリス館志賀も閉館」という流れも考えられるが…。でも「志賀」は特別な場所だからなあ。どうなるだろうか。
デジタル技術を使った教育の有用性はもちろん分かる。でも、子どもを育てていると、実際に現地へ足を運び、目で見て、耳で聴き、手で触れることを通じ、新たな体験を全身で受け止めて物凄いスピードで成長する姿を目の当たりにする。
電力会社の経営が厳しい中で文句は言いにくいが、こういった体験型の施設は可能な限り残してもらえると有り難い。その一助になるか分からないけど、近いうちに子供を連れて、それらの施設に足を運んでみようと思う。