本社と本店どう違うの? / 2本社制、3本社制もあり? / 魚津市のスギノマシンが22年10月に本社を滑川市へ移転

本社と本店どう違うの? / 2本社制、3本社制もあり? / 魚津市のスギノマシンが22年10月に本社を滑川市へ移転

会社概要を見ると、よく目にする「本社」と「本店所在地」。似た言葉だが、実は意味合いが明確に異なる。産業機械メーカーのスギノマシンが2022年10月3日、本社を魚津市から滑川市に移ると発表したのを機に、あらためて違いをまとめた。

起業を支援する会社「創業手帳」(東京)のウェブサイトによると、本店所在地とは、会社を設立する上で必ず定めなければならないもので、会社における登記簿上の本拠地のこと。

一方、本社とは、会社が事業運営において中枢機能を置く重要な拠点を指す。これは法令や登記簿とは関係なく、会社が勝手に名乗れる。本社も本店所在地も同じ場所になるケースが多いが、企業の成長に合わせて本社を移すケースも珍しくない。

もともと北陸3県内で創業され、今では北陸以外に本社を移転した上場企業の例としては、以下のような会社が挙げられる。

  • 小松製作所(コマツ)
  • ゴールドウイン
  • 大建工業
  • 不二越
  • 日本カーバイド工業

このうち、コマツ、不二越、日本カーバイド工業は本店所在地も既に東京に移している。

他方でゴールドウインは本店所在地を小矢部市に置いたまま本社を東京に移し、大建工業は本店所在地を南砺市に置いたまま本社を大阪市に移した。そのため、いずれも本社所在地と本店所在地が別の場所になっている。

なお、大建工業は今も、毎年の株主総会を南砺市井波地区で開いている。個人的には創業期を過ごした地を大切にする姿勢が垣間見えるようで、好感を持っている。

全国展開を合わせて東京本社を「追加」

ところで、本社が複数あるというのは、会社としての成長や手掛ける事業規模の大きさを社外に印象付ける材料になる。

例えば、物流業のビーイングホールディングスは1997年4月以来、金沢市専光寺町のみに本社を置いてきたが、事業を全国に展開し、東証上場(2020年)を見据えた時期の2017年6月、東京都千代田区に「東京本社」を開設した。一方で専光寺町の拠点は「金沢本社」として存続しており、今は「2本社制」となっている。

こうした例は枚挙に暇がなく、中越パルプ工業、セーレン、前田工繊なども地元と東京の両方に「本社」を置いている。残念ながら具体的な社名は失念したのだが、筆者は何かの取材で「3本社制」の会社を見つけて目を疑った覚えがある。

管理部門を営業や開発の拠点へ/スギノマシン」

さて、スギノマシンは魚津市本江の本社を、滑川市栗山のメイン開発拠点「早月事業所」内に移転する。

スギノマシンの早月事業所

筆者はいずれの拠点も訪れたことがある。早月事業所はいかにも研究開発型の製造業の拠点という感じで、実際に開発・技術・生産・営業部門がある。魚津は管理部門があり、いわゆるオフィス的な場所だった。

今回は管理部門を開発などの部門がある拠点に集約することで、社内のコミュニケーションを円滑にし、新たなイノベーションの創出を図る狙いがあるらしい。

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