2022年に北陸3県で最も多く登られた山は、立山/でも「立山」という山はない

2022年に北陸3県で最も多く登られた山は、立山/でも「立山」という山はない

​登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営するヤマップ(福岡市)は、同アプリの登頂数(活動日記数)データを活用し、2022年のエリア別ランキングを公表した。

アプリに投稿された活動日記数は2022年10月に過去最高の月間76万件を超えた。活動日記数は、登山・アウトドアアクティビティの実像を示す指標の1つらしい。

調査期間は2022年1月1日〜11月30日。 期間中の登頂数をエリア別に集計してスコア化し、ランキングを作成した。

それでは、トップ5を見てみる。

トップ5

1位  立山(たてやま) 富山 3,015m

 立山・雷鳥沢ヒュッテ付近
2位  白山(はくさん)  石川・岐阜  2,702m

3位  文殊山(もんじゅさん)  福井  363m

4位  荒島岳(あらしまだけ)  福井  1,523m

5位  爺ヶ岳(じいがたけ)  富山・長野  2,663m

常識?「立山」という山はない

富山県民には常識なのだが、石川県生まれの筆者は仕事で富山県に赴任するまで知らなかったのが「立山という名前の山はない」という事実だ。

立山黒部アルペンルートのホームページでは、次のように紹介されている。

「雄山」「大汝山」「富士の折立」の三峰の総称で、その最高峰は大汝山の標高3,015m。これらの山々は室堂ターミナルからもアクセスしやすく、ルート内には鎖場などの危険個所は無く登山初心者でも安心して登山を楽しむことが出来ます。

もともと、タチヤマ

じゃあ、なぜ「立山」なのか。

調べてみると、もともと富山平野の南東に屏風を立てたように連なる大山脈の総称が「タチヤマ」で、万葉集をはじめとして古い文献は「タチヤマ」表記だった。「タテヤマ」として仮名表記されたのは室町時代ごろ以降からという。のち「タテヤマ」と呼ばれるようになった。

もっとも、慶長年間には加賀藩主前田利長が「りう山」、玉泉院の侍女も「りうさん」と書いたらしい。タチヤマのネーミングは「太刀山」から来ているという説のほかに「切立ちたる山」とか「入山禁止の断ち山」「神の宿る館山」といった説もあるらしい。

知らないことって、たくさんあるなあ。

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