百貨店業の大和(金沢市)の2023年2月期の連結決算は増収で、3期ぶりの黒字を確保した。店舗売り上げは回復基調で、特に香林坊店はコロナ前の2020年2月期と同水準になった。
売上高 | 営業利益 | 純利益 | |
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23年2月期実績 | 15,852 | 103 | 70 |
24年2月期予想 | 16,400 | 250 | 80 |
23年2月期と20年3月期の店舗別売上高を並べると、下のようになる(高岡店は2019年8月25日閉店なので半年分の数字。大和はこの間に収益認識のタイミングを変えたが、下の数字は旧基準に統一)。
23年2月期 | 20年2月期 | |
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香林坊店 | 21,583 | 21,760 |
富山店 | 16,443 | 17,274 |
高岡店 | – | 2,465 |
合計 | 38,027 | 41,500 |
23年2月期の香林坊店は20年2月期と比べて0.8%減、富山店は4.8%減の水準となっている。高岡店分があるので比較しにくいが、店舗全体の売り上げは8.3%減のレベルまで戻った。
ただ、これが十分な状況とも思えない。コロナ禍の数年間は消費が落ち込んでおり、そもそもはコロナ収束とともに「反動増」まで出るか、と期待されていたはずだからだ。
その本格化はこれからなのかも知れないが、大和が示した2024年2月期の業績見通しは、売り上げが23年2月期比で3.5%増、純利益が12.8%増にとどまる。電気代アップや物価上昇に伴う節約志向の高まりへの懸念は分かるが、投資家として見ると、やや物足りなさを感じた。