ホテルエコノ金沢駅前、現在地で建て替え/2024年5月13日に閉館、2027年に再オープンへ

ホテルエコノ金沢駅前、現在地で建て替え/2024年5月13日に閉館、2027年に再オープンへ

金沢駅兼六園口(東口)に位置するビジネスホテル「ホテルエコノ金沢駅前」が2024年5月13日のチェックアウト後に閉館し、現在地で建て替え後に再オープンする。営業再開の時期は2027年となる見通し。

建て替え後は10階建て「コンフォートホテル」に?

現在の建物は地下1階、地上8階(一部9階)建てで、1階に居酒屋の「日本海庄や」が入っている。登記情報などによると、1976(昭和51)年8月に完成し、もともとは小市政男さんという医療法人社団浅ノ川(浅ノ川総合病院)の創設者が所有していた。

その後、2017年5月からフージャースアセットマネジメント(東京)が所有している。ホテルはグリーンズ(三重県四日市市)が運営しており、建物の賃貸借計画の期間が満了する2024年5月に閉館するとともに、建て替えに向けて協議を進めていた。

今回、地上10階の建物への建て替えとグリーンズが2027年1月から再び賃借する方向で話がまとまった。

グリーンズは現在「コンフォートホテル」というブランドを多く展開しており、2024年6月期には別ブランドのホテルをコンフォートホテルにリブランドした実績もある。ただ、足元ではもう少し高価格帯の新ブランドも模索しているようで、金沢駅前で建て替え後はそのいずれかになりそうだ。

情報求ム!もともとは鉄道系のホテルだった?

1976年の完成から半世紀近くを経たホテルエコノ金沢駅前。

既に地上部が解体された金沢都ホテル(2017年閉館)の開業年が1963(昭和38)年、今も現役のガーデンホテル金沢の開業年が1983(昭和58)年で、ちょうど両者の中間ぐらいに当たる。

ホテルの周囲を一周すると、さすがに随所に傷みがみられるものの、タイル張りの外観は「昭和レトロ」の趣が十分にあった。

筆者のイメージでは、最近のビジネスホテルの建物は「消耗品的」というか時々の流行を意匠に取り入れ、古くなったら解体するかリノベーションする感じ。それと比べると、なんだか重厚な印象を受ける建物だ。

さて、このホテルエコノ金沢駅前、筆者は馴染みがないのだが、事情通の知人によると、もともとは「金沢ステーションホテル」という名称だったらしい。

施工者として表記されている「鉄建建設」は旧陸軍系の国策建設会社として発祥した会社として今も存在するが、現在の「独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構」も前身は「日本鉄道建設公団(鉄建公団)」なので、そっちと関係がある可能性も?

インターネット上で検索すると、金沢都ホテルあたりと比べて情報が格段に少ない。詳しくご存じの方がおられましたら、いろいろと教えてください。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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