【独自】北陸新幹線白山総合車両所のビジターセンターは23年末に完成/敦賀延伸と同時開業?

【独自】北陸新幹線白山総合車両所のビジターセンターは23年末に完成/敦賀延伸と同時開業?

2022年5月2日

北陸新幹線車両を保守点検する白山総合車両所に隣接して設けられる「(仮称)白山総合車両所ビジターセンター」が今年(2022年)10月1日に着工、来年(23年)12月28日に完成を見込んでいることが分かった。

ビジターセンターの建設予定地。右側に駐車場、左側に建物ができる予定

計画によると、敷地面積は7,133㎡で、3棟の建物を造る。建物は5階建てで、延べ床面積は4,215㎡となる。

以下の地図に示したポイントが建設予定地で、ざっくりと位置関係を説明すると、車両所はセンターの北東に位置する。センターは敷地の東側に駐車場、北西側に建物、西側に広場などを設ける。

過去の日本経済新聞の報道によると、3階から専用の歩道橋で車両所内に入り、空中デッキから検査作業を見られる構造になるという。

これまでの報道では、1階にはJR西日本が運営する鉄道展示エリア(420㎡)ができ、新幹線車両で使われていた台車や架線などを並べる。2階は遊具と「プラレール」のコーナー、3、4階は新幹線の展望室にする。

じゃあ5階は?計画を変更したのか、単に屋上へ出る階段が形式上の「5階」として存在する程度なのか。謎は深まる。

オープンは敦賀延伸と同日の可能性も

現状、ビジターセンターは24年春の開業を目指すとアナウンスされている。     

そう言えば、北陸新幹線の敦賀延伸は延期されて「23年度末」と公表されている。

あまりに気が早く、鬼が笑い過ぎて発作を起こしそうな話だが、ビジターセンターのオープンと新幹線敦賀延伸は同日になる可能性がある。

JR各社による3月のダイヤ改正日について、過去の事例を調べた。すると「第〇週」で固定されているわけではなく、2018~22年は5年連続で10日以降に迎える最初の土曜日だった(22、21年は12日、20年は14日、19年は16日、18年は17日)。 

新幹線の延伸はダイヤ改正に合わせるのが普通なので、上記のダイヤ改正日に関する法則が続くとすると、敦賀延伸は24年3月16日になる

一方、ビジターセンターの展示品は、実際の車両のように大掛かりな内容ではなく車両部品にとどまるようなので、素人ながら想像すると、搬入にそれほど時間が掛からなさそうだ。23年末にビジターセンターが完成すれば、2カ月半後にはオープン準備が整っているだろう。

そもそも、センターの3、4階が新幹線の展望室なら、金沢以西で念願の営業運転が始まる当日に「まだ開館準備中です」というのは間抜けな事態だ。センターを設置する白山市は新幹線駅の誘致に失敗した苦い経験もある。小松や加賀が敦賀延伸で沸き返る日に、指をくわえて見物するだろうか。

仮に、24年に入ってなおコロナ禍が続いており、人の密集が許されない状況なら、1階だけ先行オープンさせて来館者の分散を図ることもあるかも知れない。そうでなくても、大きな話題の前に埋もれてしまわないよう、開業日をずらす可能性もある。

まとめページは以下のリンクから

【まとめ】2015年の金沢開業から好調続きの北陸新幹線、19年秋から歯車が狂い、受難続き

北陸新幹線は2015年3月14日の開業から時間がたち、もはや北陸の住民の日常生活…
connect-u.biz

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、地元新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

PAGE TOP