大人向けのオシャレ蛍光ペンを自作/プラチナのプレピー×プレジール、互換性を活用/予算1,000円ちょっと

大人向けのオシャレ蛍光ペンを自作/プラチナのプレピー×プレジール、互換性を活用/予算1,000円ちょっと

2022年7月10日

中高生時代から約20年間、文具メーカーに持っていた最大の不満(疑問)。

「なぜ、蛍光ペンは揃いも揃ってデザインがダサいんだ!

シャープペンシルは特に製図用を中心に工業製品としてのデザインが極まっている。シンプルで配色も洗練され、なのに見た目が退屈ではない。ボールペンは300円以下クラスでもデザインに工夫が凝らされ、スーツの胸ポケットに挿しても違和感のない逸品が増えた。

一方、蛍光ペンは白か黒か透明の軸に文字がびっしり。商品名や企業ロゴはまだしも、バーコードや色の名前、「速乾性」といった商品の特徴まで事細かに書かれている。

しかも、インクの色を反映したキャップは蛍光色という特徴と相まって、異常に自分のカラーを主張してきて、ペンケース内の調和をことごとく乱す。閑静な高級住宅街に黒と黄のドン・キホーテがある感じだ。

こんな時に頼りになる「無印良品」は下の写真のようなラインナップである。

悪くはない。悪くはないが、どうにも安っぽいし「カッコいい」とまでは言えないか。蛍光ペンの場合、複数の色を持ち歩くケースを想定すると、見分けやすいよう配慮されたデザインになるのは、ある程度は仕方ないと思うが、どうにも納得しきれない…。

そこで、大人も使いやすい蛍光ペンを自作してみた。

「コスパ最強万年筆」の親族が総力戦

今回使ったのは1919年創業のプラチナ万年筆(東京)の製品。同社は数万円の万年筆を作る一方、安価な万年筆シリーズとして「プレピー」というペンを出している。

紫色のボディの万年筆には紫色のインクが標準で入っている

価格は、なんと330円(税込み)。ペン先はステンレスだけど、この値段で基本的な万年筆の構造は備えているし、ペン先の太さは細字、中字の2種類ある。

むしろ「安っぽい」を売りにした感じで、ピンクやバイオレットなどの軸の色に合わせたインクが入っている。「カラーのボールペンみたいな万年筆」という位置づけだろうか。とにかくコスパ(コストパフォーマンス)で言えば、最強の万年筆だ。

この上位版に「プレジール」(税込み1,100円)というペンがある。筆者は「アイスホワイト」という軸色のを持っているのだが、他にも複数の万年筆を持つ中で出番が少なかった。

筆者の万年筆「プレジール」。最近は出番が減っていた

このプレジール、実は軸以外の内部機構が激安万年筆のプレピーと共通なのだ。

そして、実はプレピーには万年筆だけでなく、兄弟分として、蛍光ペンやサインペンもラインナップされており、こちらも万年筆と互換性がある。

蛍光ペンは165円(税込み)で、イエロー、ブルー、ピンク、オレンジ、グリーンの5色展開。ただ、万年筆は大きな文房具店には必ずあるのに、蛍光ペンやサインペンはなかなか置いていない。

筆者は自宅がある金沢市南西部の店を何軒か回り、ようやくイエローの蛍光ペンに巡り合えた(本当はオレンジやブルーといった、ハッキリとした色が欲しかった)。贅沢は言えないので購入し、さっそくプレジールの軸にプレピー蛍光ペンの内部機構を付けてみる。

やはり、アイスシルバーという明るい軸色にイエローのインクは、少しぼんやりとした印象になってしまった。それでもまずまずの出来で満足している。

ペンケース内に訪れた平和

プレジールというのは定番の軸色が豊富な上、期間限定の軸色もちょくちょく発売される。例えばネイビー系の軸に、オレンジやイエローのプレピー蛍光ペンの内部機構を入れれば、オシャレな蛍光ペンになるのではないかと思う。

このプレピー×プレジールの良さは、出掛けた先の文房具店でオレンジのプレピー蛍光ペンをたまたま見つけたら、買ってそれぞれの中身を入れ替えれば、どれかをムダにすることなく全てを使い切れる、という点にある。

最後に、筆者のペンケースの全景の写真を1枚。

右から6本目が今回作った蛍光ペン。右から1~4本目の製図用シャープペン、5本目のシルバーの万年筆あたりと、よく調和がとれている。

さて、資格試験の勉強をするか。

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国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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