北陸信越運輸局が公表した宿泊旅行統計調査の集計結果(2022年6月分、第2次速報)によると、2022年上半期(1~6月)の北陸3県の延べ宿泊者数は502万人で、2021年の同時期と比べて45%増加した。
新型コロナウイルスの感染拡大前に当たる2019年の同時期と比べると、36%減の水準となっている。
21年からの増加率トップは石川県
22年上半期の実績を21年上半期と比べた場合、増加率が最も大きかったのは石川県の54%で、富山県46%、福井県が28%で続いた。
19年からの減少率は富山県が最も小さい
22年上半期の実績を21年上半期と比べると、3県とも増加している。ただ、19年上半期と比較すると、いまだ少ない水準にある。
減少率は石川県が41%、福井県が38%、富山県が22%の水準で、富山県が最も落ち込みが少ない状況と言える。
ネックはスタッフ不足?
少しずつ宿泊需要が回復する中、各宿泊施設にとってボトルネックになりかねないのがスタッフ不足だ。
もともと宿泊業は労働集約的な産業だったのだが、コロナ禍で宿泊・レストラン・宴会・婚礼といった市場が軒並み縮小する中、スタッフの他業界への流出が進んだ。施設によっては数十人単位で人員が減った。急きょ募集しても、求職者は少ない。
市況には回復してほしい、でも回復し過ぎると受け入れきれない。「痛し痒し(いたしかゆし)」とは少し違うかも知れないが、宿泊施設にとっては悩ましい局面となっている。