初めて手取川ダムを訪れたら、想像以上に大きかった/年間25万人が訪問?昔は喫茶店も

初めて手取川ダムを訪れたら、想像以上に大きかった/年間25万人が訪問?昔は喫茶店も

他のサイトに記事を書くため、初めて白山市の手取川ダムを訪れたところ、大きさに驚いた。筆者は建築や土木に特別な知識を持たないが、ダムというのは人間が造る最大級の構造物だろうから、一般的な意味での興味はある。

今回は行ったことのない人に向け、素人が手取川ダムを紹介する。

白山比咩神社から30分、野々市市役所から50分

手取川ダムがあるのは白山市東二口。鶴来から白峰方向にひたすら山道を進んで「道の駅瀬女」の辺りで脇道に入ったところにある。

Googleマップで調べると、白山比咩神社からは車で30分、野々市市役所からは50分の道のりとなる。

石川県民7割以上に手取川ダムの恩恵

手取川ダムは国土交通省と電源開発株式会社が共同管理する国内でも珍しいダムで、石川県内では最も規模が大きい。給水人口は石川県民の7割以上に上り、北は七尾市能登島から南は加賀市までの水源となっている。

前述の「道の駅瀬女」など3カ所でもらえる「ダムカード」には、ダムのスペックについて以下のような記述がある。

型 式ロックフィルダム
ゲート選択取水設備鋼製5段式半円形ローラーゲート
クレストローラーゲート✕2門
放流設備ジェットフローゲート
維持放流設備ジェットフローゲート
堤高・堤頂長153m・420m
総貯水容量2億3,100万㎥
管理者国土交通省・電源開発株式会社
本体着工/完成年1975/1980年

素人には今一つ分からないが、現地に行って実感するのは、とにかく巨大ということ。まさに湖という感じだ。

「手取湖」の表記

駐車場とダムの間には「ハローイン」という旧喫茶店の建物がたたずんでいる。「レイクビュー」というか「ダムビュー」な喫茶店だったのだろう。

ダムカードの裏面を読むと「年間約25万人の観光客が訪れる観光地となっている」とある。

1日当たりに換算すると、685人ぐらい。う~ん。個人的には、そんなにたくさんの観光客が今も訪れているのか怪しさを感じる。もっとも、喫茶店があったあたりから想像すると、多くの人が訪れていた時期はあったのだろう。

ダム建造の原石、重さは1個80t

ダム湖の脇にはウオーキングコースというほどではないが、少し歩くスペースがあって案内板などが設置されている。そこに高さ2mぐらいの「手取川ダムの原石」というのが置かれている。

説明文によると、これはダムの建造に際して主に使われた「礫岩(れきがん)」で、白亜紀前期~中期にできた。手取層群の五味島層の五味島礫岩というものらしい。白亜紀はティラノサウルスがいた時代だ。重さは1個80tあるという。

説明文に誤りアリ???

それにしても、この説明文のある原石、設置されたのはだいぶ昔だろうが、石の生成年代に関する記述は合っているのだろうか?

「約1億5千年前」という記述は、数字で書くと「100,005,000年前」になる。「1億飛んで飛んで飛んで飛んで5,000年前」。いくら何でも飛びすぎじゃないか。

手取層群というのは1億6,000万年前から1億1,000万年前にかけて形成された地層らしい。今さらだけど「1億5千万年前」の間違いじゃないかなあ。地元新聞社さん、出番ですよ。


冒頭にも書いたが、ダムというのは人間がつくる最大級の構造物であり、昔は建設工事で人が亡くなることもあった。

実際に見ると、その規模の大きさに圧倒されるとともに、いろんな先人たちの努力の上で、今の私たちの生活が成り立っていることを実感できる。まだ訪れたことのない人は、ぜひ来訪を。

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