電源メーカーのコーセル(富山市)が発表した2024年5月期第1四半期(23年5月21日~8月20日)の連結決算は、各利益が前年同期の2.5倍・2.6倍に膨らんだが、23年9月19日11時に決算を発表すると、株価は下落した。
筆者の見たところ、先々の成長鈍化を織り込んで売られたようだ。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | |
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1Q決算 | 10,390(36.4) | 2,063(163.1) | 2,268(150.5) | 1,682(168.2) |
通期予想 | 38,000(7.7) | 5,392(9.4) | 5,472(3.8) | 3,845(21.6) |
第1四半期の利益が高水準である一方、受注高は前年同期比50.5%減の55億6,300万円となった。つまり、3カ月の間に新たに入ってきた仕事が金額ベースで半分になったということだ。
決算資料によると、半導体需要の減少で半導体メーカーが在庫調整や設備投資の抑制に動いている。こうした影響が受注半減という結果に現れているのかも知れない。
8月20日時点の受注残高は21.0%減の336億1,800万円。コロナ禍で遅れがちだった部品材料の調達がスムーズになり、受注残の解消へ向け、増産対応を継続しているらしい。
11時の決算発表直前の株価は1,315円程度で、発表直後、一瞬だけ1,400円まで急騰した。しかし、すぐに下落が始まり、11時15分ごろには安値の1,247円をつけた。最終的には前営業日の終値よりも18円(1.38%)安い1,287円で取引を終えた。